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2010.05.01 Saturday
ゆきふるな日々をお読みいただいている皆様へ。

いつもゆき・ふる・さとを応援していただきありがとうございます。
本日5/1、当宿は開業から満10年を迎えることができました。ご宿泊いただいた皆様はもとより様々な面でサポートしていただいた皆様、そしてゆきふるスタッフと家族に心から感謝をしたいと思います。

あっという間のような、いろいろなことがありすぎて長かったような、いろいろな思いが去来します。'96年に北海道での民宿開業の夢を胸に会社を飛びして14年。身寄りも知人もいない農村に移り住み、自分を知ってもらうことから始めました。どこへでも集まりがあれば顔を出して自分のアピールする傍ら、やはり地域に知ってもらうために就職活動にいそしみ、どうにか隣町の団体に転がり込むことができました。幸運だったと思います。

脱線エピソードをひとつ。その当時どこの企業に面接に行っても色よい回答がありません。理由は簡単です。「私は民宿をしたくて北海道に来ました。御社では一生懸命働きますが、3年後には民宿を開業するつもりです」と。嘘も方便で適当に誤魔化せばよかったのかもしれませんがそういうのが嫌いな性分なので仕方がありませんね。3年といったら仕事を覚えてようやっと戦力になりはじめた時期でしょうし、そんなのを雇うほど余裕はどこにもありません。
さて入れていただいた団体の面接官は専務理事でした。珍しい素性ゆえかいろいろな話に花が咲き面接時間は2時間近くにも及びました。当然核心にも切り込まれ、こちらも臆面もなく民宿のことを話しました。面接の終盤「いい人だけど採用できるかはわからない。他にいい会社があったらそちらを優先するように」などのようなことを言われたと思います。まあ無理だろうと思っていたところ「3年でもいいから」と内定をいただいたのでした。正直って馬鹿を見るばかりじゃないですね。ありがたかったです。

知人のあっせんもあり農家の廃屋の紹介を受けたのが移住2年目の秋。外観はそうでもないものの中はボロボロ。住むにはかなり手がかかりそうでした。あきらめかけた時その家の前で見た黄金色の田んぼの風景に感動したのです。北海道をイメージする丘も畑もまして大自然じゃないけどそこには日本人なら誰しも抱く「故郷」の風景がありました。
場所を決めて所有者の方に売っていただけるかご挨拶に伺ったところ「あなたがこの町来て何をしたいかは聞いている。通りがかりの気まぐれでなく、すでに町に住んで根をおろそうとしている。」と快諾をいただいたのでした。またその後はじめた改築作業も仕事先で関係するたくさんの人たちから有益な助言や多大なご協力をいただき、さらには大学時代の友人が九州からわざわざアドバイスをするためだけに1泊2日で駆けつけてくれたりと人に助けられました。改築は請け負った大工さんと私と二人三脚で進みました。毎朝現場で前日の作業のことや、時には家族のよもやま話をしたりしてお互いを理解することができたと思います。家の改築という慣れない設計作業ゆえ大がかりな変更を何度か行いご迷惑をおかけしましたが、その都度適切に対応していただいて助かりました。'98年冬に改築は完了しました。

'00年に宿は開業、当初は掃除・洗濯・調理・送迎、そして宴会と宿の業務はすべてひとりで行っていましたから、毎日を無我夢中で過ごしました。特に夜の宴会は楽しくいろいろと語っていると時に明け方になってしまう日も多々あり、大変でしたが充実していたと思います。さすがに10年を経てその体力はなく、しかし今でも最も楽しい時間のひとつです。
基本的なスタイルは変わっていないものの来ていただくお客様のニーズに合わせてよりゆっくりのんびりと楽しんでいただけることを取り入れていきました。小さいながらも自分の手で作った野菜や裏山で採れた山菜を提供するなど自分の中でイメージしている田舎暮らし、いわゆる「故郷」づくりに他なりません。宿に集う仲間たちも増え、その中から自分の可能性を信じて近隣に移り住む人も現れました。彼らにとってはこの地が新しい「故郷」となっていくに違いありませんが、これからも来ていただく人々の心の片隅に「故郷」としてあり続けれたらと思っています。

最後に宿のある地域の皆様にもお礼を。純農村地区に突如現れたどこの馬の骨かわからないものが営業する「へんな民宿」に文字通り自然体で受け入れていただき、親しく近所づきあいをさせていただいていることに感謝したいと思います。

宿はこれからも続いていきます。まだまだやりたいことがいっぱいあります。特に身近で貴重な自然・雨竜沼湿原に対しての思い・活動に対して今年はギヤをひとつ上にあげたいと思っています。

そして新しい生命・HALの故郷としてこの雨竜にありつづけたいと思います。こんな宿ですが、今後ともゆき・ふる・さとをどうぞよろしくお願いいたします。
かいた人:, カテゴリ:お知らせ, 23:59
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コメント
開業満10周年おめでとうございます。

お仕事でお顔を拝見させて頂く機会が何度かありましたが、残念ながら宿の方にはまだお邪魔した事がございません。

私も空知生まれの空知育ちで今でも空知が大好きです。
今後も雨竜の魅力を全国に向け発信を続けて下さい。

今年、私は空知活性化に関してお手伝いをさせていただいています。
是非素敵な宿に一度訪ねてみたいと思っています。

「ゆき・ふる・さと」の今後益々のご繁栄を心から祈念しています。
今後もお元気でご活躍下さい。
温泉マン, 2010/05/02 7:52 PM
10周年おめでとうございます。
そして札幌から元気に戻られた様子、お帰りなさい。
ブログを読ませていただき、民宿への思いが伝わってきました。
これからも奥様とHALちゃんと共に雨竜の町に根付いて、民宿を通して一人でも多くの人にこの町を知っていただく様に頑張って欲しいと思います。
豆電球は来月末で5周年になります。
健康に気をつけ、初心を忘れずに出来るだけ長く続けて行こうと考えています。
そして魅力ある雨竜町になるように微力ながらお手伝いしたいと思います。
豆電球, 2010/05/07 7:49 AM
>温泉マンさん
コメントばかりか当宿にお立ち寄りいただきありがとうございました。北海道・空知の良さをもっと発信し続けて行きたいと思っています。微力ながらお力になれればと思っています。今後ともいろいろとご教示くださいますようよろしくお願いいたします。

>豆電球さん
コメントありがとうございます。5周年ですか!本当におめでとうございます。もともと住んでいる人、戻ってこられた人、そして新しい住人、いろいろな人がいい化学反応を起こし、さらにそれが連鎖反応していくことがモノやカネでない、本当の地域興しだと思っています。今後ともご指導のほどよろしくお願いいたします。
Q@ゆきふる, 2010/05/08 8:51 AM
遅くなりましたが、10周年おめでとうございます。

思えば、Qちゃんはずっと夢を追いかけ、着実に手に入れてきたのですよね。
きっと様々な苦労があったことと思いますが、それを乗り越えて、今に至る道のりは、ただに感心するばかりです。

いつも落ち着いた雰囲気と、やすらぎをくれる「ゆきふる」これからも、迎えてくださいね。

残念ながら、わたしはしばらくお伺いできそうにありませんが、落ち着きましたらきっとHALちゃんの顔を見に、遊びに行きますね。^^
又三郎, 2010/05/08 9:48 PM
>又三郎さん
そんな、ほめすぎですよ(汗)。たまたま運が良かっただけです。ただこんな宿でも来ていただける方に少しでも楽しんでいただけるよう頑張ろうといつも思っています。
HALは生後90日を過ぎました。もうすぐお食い初めです。毎日新しい発見の連続で楽しませてもらっています。遊びに来られることを楽しみにしております。
Q@ゆきふる, 2010/05/09 6:03 AM









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